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脳神経外科  不破 功  


 クモ膜下出血とは、頭の中の血管の破裂により生ずる病気です。
脳の底にある比較的大きな血管(動脈)にふくらみが発生し、ついに破裂してクモ膜下出血をおこします。
この血管のふくらみを脳動脈瘤といいます。
一旦脳動脈瘤が破裂しクモ膜下出血をおこすと、重症化しやすい危険な病気です。



・重症の場合は意識がなくなります(意識障害)、また呼吸も不規則になり危険な状態になります。
・多くのクモ膜下出血は、突然、かって経験したことのない強い頭痛がおこった場合にはクモ膜下出血を疑って詳しい検査をします。



・クモ膜下出血が疑われる場合には、まず頭部CT検査をします。※図1





図1:クモ膜下出血のCT

・脳動脈瘤が強く疑われる場合には脳血管撮影(DSA検査)を行います。※図2





図2:脳動脈瘤の血管撮影画像


・MRI検査は、破裂前の脳動脈瘤を早期発見するために有用な検査です(後述)。




・手術による治療が原則です。
 一旦破裂しクモ膜下出血をおこした脳動脈瘤は破裂を繰り返す危険が高いた め、24時間以内の開頭手術が必要です。
・最近では、開頭を行わず、頚部の血管を通じて脳動脈瘤の中に直接コイルを 挿入して、脳動脈瘤を詰めてしまう血管内手術が徐々に普及しつつあります が、まだ問題点を残しています。




・クモ膜下出血の予防も他の脳卒中や心臓病などと同様の危険因子を除去する ことが重要です。
 高血圧や糖尿病を早期に発見し治療しておきましょう。
 高脂血症や肥満にならないように食事に注意してください。  
 喫煙はクモ膜下出血の危険因子のひとつですので、禁煙をおすすめします。
 過労を避け、高血圧などが持続しないように気をつけてください。

・クモ膜下出血の発生には気候の変動も影響するといわれています。
 低気圧の到来時や秋口の急激な気温低下時には、よりいっそう健康管理に気 をつける必要があります。
・脳動脈瘤の発生には多少の遺伝的素因が関係します。家族にクモ膜下出血を おこした方がある場合にはMRIなどの検査をおすすめします。




脳動脈瘤やクモ膜下出血について御心配の方は、脳神経外科や神経内科に御相談ください。
当院の脳ドックでは、脳動脈瘤など脳卒中の危険因子がどの程度あるか、総合的な検査を行って調べることができます。