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リハビリテーション科  宮川 剛  


 皆さんは「転倒」という言葉から何を連想しますか?
 多くの人は「骨折」をイメージされるのではないでしょうか?「転倒」→「骨折」→「寝たきり」ということは実際に起こりうることなのです。現在日本の寝たきりのお年寄りは全国に100万人いると推定されています。そのうちの3〜5割は脳卒中で、骨折は1割前後を占めています。その骨折の原因は「転倒」が一番です。 それでは、「転倒」はどのような場面で起こると思いますか?
 意外なことに転倒事故の約半数が自宅で起こっているのです。「階段を踏み外して」、「暗い廊下で滑って」、「敷居や段差につまずいて」、「お風呂で足が滑った」など日常生活の色々な場面で転倒が起こっています。「私はまだ大丈夫」、「最近ちょっと体力が落ちたかな」、「最近よくつまずくな」など皆さんの思いは様々だと思います。自信があるといってもやっぱり注意してもらいたいものです。
 そのために以下の『転倒予防』を紹介します。

@年に一度の健康診断
 肥満や動脈硬化など隠れた形で進行する病気を早期発見・早期治療。食生活や生活習慣の見直しをしましょう。

A体を積極的に動かしましょう。
 柔軟体操や散歩の習慣をつくりましょう。歩き方のポイントは、目線は足元ではなく、やや遠くにおき、かかとから接地して、つま先でしっかりと地面を蹴るようにします。

B足の感覚を磨く
 足指でじゃんけんの「グー、チョキ、パー」をつくり、足指の感覚を磨く。

Cよく水を飲む
 脱水は血液の流れを悪くして体調を崩し、転倒の原因にもなります。日頃からよく水を飲むことが大切です。朝起きてコップ1杯、寝る前にもまた1杯。

D家の中を点検してみましょう
 住み慣れた家の中でも多くの転倒が起こっています。玄関、階段・廊下、寝室、トイレ、お風呂などどこかに危険が潜んでいませんか。

 人は加齢と共に身体の運動・感覚機能が衰え、また加齢と共に骨量も減り、転びやすい、そして転んだら折れやすい状態となっていきます。一度転倒・骨折すると「また転倒するのでは」と不安感が強くなり、その結果動くことが少なくなり、更に運動機能の低下を招くという悪循環となります。まずは転ばないことが重要です。